松戸市の税理士高橋会計事務所

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「地震保険料控除の創設」(平成18年税制改正)

〜平成19年の年末調整及び確定申告から適用になります〜

H18.11.09

(1)創設目的

 平成18年税制改正において地震保険料控除が創設されました。近年の地震に関する災害が増加したことを背景に、国民が自助努力による個人資産の保全を促進し、さらには、地域災害時における将来的な国民負担の軽減を図るとの観点から、この制度が創設されました。

 現行の損害保険料控除でも、地震保険料は控除可能ですが、所得控除制度の中でも控除枠がもっとも少額であり、火災保険料だけで控除枠を使い切ってしまうケースが多いため、事実上は所得控除の恩恵は殆ど享受できないような状況でした。
 そこで、住宅に関しての地震対策の一環として地震保険料控除を創設することになりました。

<地震対策税制>
1.地震保険料控除(所得税・住民税)
2.耐震改修工事を行った住宅に係る税額控除(所得税)
3.耐震改修工事を行った住宅に係る固定資産税の減免

(2)内容について

 下記の2つの要件を満たした地震保険契約に係る地震等相当部分の保険料又は掛金については、原則としてその保険料又は掛金の全額(住民税は2分の1に相当する金額)を、その年分の所得金額から控除することができます。ただし、下記(3)の控除限度額があることに注意してください。
@ 居住者等の有する居住用家屋・生活用動産を保険又は共済の目的とした地震保険契約
A 地震等を原因とする火災等による損害に基因して保険金又は共済金が支払われる地震保険契約


(3)控除限度額

1.所得税の控除限度額

 上記(2)の規定にかかわらず、5万円が控除限度額となります。

 また、地震保険料控除の創設は損害保険料控除を改組して行われることから、経過措置として、平成18年末までに締結した長期損害保険契約等に係る保険料等(地震保険料等にかかるものを除きます)については、従前の長期損害保険料控除(最高1万5千円)の適用が可能となります。

 ただし、地震保険料控除と併せて適用する場合には、合計で最高5万円までの控除が可能となります。

2.住民税の控除限度額

 上記(2)の規定にかかわらず、2万5千円が控除限度額となります。

 また、所得税と同様に平成18年末までに締結した長期損害保険契約等に係る保険料等(地震保険料等にかかるものを除く)については、従前の長期損害保険料控除(最高1万円)の適用が可能となります。

 ただし、地震保険料控除と併せて適用する場合には、合計で2万5千円までの控除が可能となります。

(4)適用時期

 この制度は、所得税については平成19年分から、住民税については平成20年度分から適用となります。
区分 適用時期
所得税 平成19年から
住民税 平成20年度から

(5)損害保険料控除

 従前の損害保険料控除については、上記(3)のとおり、平成18年末までに締結した長期損害保険契約等に係る保険料を除き、平成18年分(住民税については平成19年度分)までで廃止となり、地震保険料控除として制度が改組されました。

 長期損害保険料については、経過措置により今後も適用は可能となる部分は残りますが、短期損害保険料については、経過措置がありませんので、廃止となります。

(6)ポイント

 地震保険料控除は従前の損害保険料控除と比較しても、限度額が大幅に増額されましたので有効に活用したいものです。

 また、従前の損害保険料控除は平成18年12月末までの契約分については、経過措置として利用可能ですので、本年中に加入するなど、地震保険料控除との併用も検討するのが良いと思われます。

 ただし、従前の短期損害保険契約については、経過措置の対象外となりますので、地震保険料控除への改組に伴い、完全に廃止となります。

(7)まとめ

<改正前の損害保険料控除>

所得税
長期損害保険料 短期損害保険料
保険料支払額 損害保険料控除額(A) 保険料支払額 損害保険料控除額(B)
1万円以下 全額 2千円以下 全額
1万円超 2万円以下 支払額×1/2+1万円 2千円超 4千円以下 支払額×1/2+1千円
2万円超 1万5千円 4千円超 3千円
ただし、(A)(B)合計で、15,000円が損害保険料控除限度額となります。

住民税

長期損害保険料 短期損害保険料
保険料支払額 損害保険料控除額(A) 保険料支払額 損害保険料控除額(B)
5千円以下 全額 1千円以下 全額
5千円超 
1万5千円以下
支払額×1/2+2,500円 1千円超 3千円以下 支払額×1/2+500円
1万5千円超 1万円 3千円超 2千円
ただし、(A)(B)合計で、10,000円が損害保険料控除限度額となります。


<改正後の損害保険料控除及び地震保険料控除>

所得税
長期損害保険料 区分 平成18年 平成19年以降
@地震保険 損害保険料控除 損害保険料控除
地震保険料控除
(いずれか選択可)
A地震保険以外 損害保険料控除
(平成18年末までの契約分についてのみ)
@+Aの控除限度額 1万5千円 5万円
短期損害保険料 損害保険料控除 廃止

住民税
長期損害保険料 区分 平成19年度分 平成20年度分以降
@地震保険 損害保険料控除 損害保険料控除
地震保険料控除
(いずれか選択可)
A地震保険以外 損害保険料控除
(平成18年末までの契約分についてのみ)
@+Aの控除限度額 1万円 2万5千円
短期損害保険料 損害保険料控除 廃止


あくまでも自己責任でご参考くださいますようお願いいたします。
ご質問等は、各管轄税務署、又は、国税局の電話相談窓口が便利です。
国税庁/税についての相談窓口

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